とろろ昆布のおにぎりとそば。

とろろ昆布で巻いたおにぎりと、とろろ昆布をのせたかけそば。

f:id:nekoyameshi:20220319225101j:image

少し使って冷蔵庫に保存しておいたとろろ昆布の存在を、すっかり忘れてしまっていたので慌てて消費する。知らなかったのですが、このとろろ昆布で包んだおにぎりは、富山県のローカルフード(郷土料理)らしい。大阪でも子供の頃からうどんに入れたりごはんにのせたり、普段からよくとろろ昆布を食べていた記憶があるので、少し調べてみる。

f:id:nekoyameshi:20220319230943j:image

江戸時代から明治、大正にかけて、北海道から大阪を結び日本海側を航路していた、商船「北前船」がその途中富山県に寄港し北海道の昆布が大量に入ってきたとのこと。とろろ昆布をよく食べる地域は富山、福井、大阪で、中でも富山県は消費量日本一らしい。この北海道の昆布を積んだ「北前船」が立ち寄った地域で、昆布文化が発展していったのでしょうか。また大阪の堺は刃物が伝統産業で、その堺の刃物を使った手すき昆布の店が、江戸後期から昭和初期にかけて軒を連ねていたと言うことです。まっすぐの刃で削り出される帯状のものが「おぼろ昆布」、ぎざぎざの刃で糸状に削り出されるものが「とろろ昆布」。

f:id:nekoyameshi:20220319235601j:image

おにぎりの中の具も昆布です。昆布に昆布。

 

もしかしたら江戸時代に北海道から昆布や食物を運ぶこの船にも、ネズミ対策として猫が一緒に乗っていたのかもしれない。もともと魚を食べない猫が、長い船旅の途中に立ち寄る港で魚を与えてもらい、日本の猫は魚が好きと言ったイメージがついたのかも。

f:id:nekoyameshi:20220320010447j:image